〜亡き母との対話 初盆について〜
私: お盆だけど変わったことがあるか?
母: 死んだ人たちがいっぱい現れてきているよ。
おそらくお盆は、死んだ人たちに対して、生きている人たちがいっぱい同時に話し掛けるから、
一斉に現れてくるものなんじゃないかな。だから、お盆には死んだ人が家に帰ってきて、
お盆が終わったらあの世に帰ってゆくというように思うんだろうね。
私: 普段は周りにいないけれど、生きている人たちが呼び寄せるからわざわざ来るということだな。
母: そうだね。死んだ人たちはそれぞれ自分たちに相応しい場所に普段はいると思うよ。
身内の人たちがみんなで声を掛けるから近くに来るのであって、
声を掛けなければ来ないんじゃないかな。
私: そうだな。昔からお盆というものが定まってた訳ではないからね。
生きている人が話を作り決めた行事に過ぎないからな。
母: 公然の嘘だろうね。
地獄の釜が開いて死んだ人たちがみんな家に戻って来るという話は作り話だよ。
私: やっぱりそうだろう。歴史的にはまだ浅い慣習だからね。
母: 私はあなた方のことが心配で、自分に出来ることをしたいから、こっちにずっといるんだけど、
普段はそんなに靈の人たちはいないよ。こっちに居れば駄目なように言われるからだと思う。
だけれど、お盆時だけは、それが許されるというか?家に帰っても良いとされて、
靈人たちは慣習に沿って家に帰るようだね。
私: それはやはり、死んでもマインドコントロールがかけられたままということだな。
母: おそらくそうだろうね。
私はあなたと話をして理解が出来たから、慣習に対して疑念が生じて、
それからは色々と過去の歴史を調べて来たのよ。
そうしたら、確かにある時代から一斉に皆んながそのようにし始めたことが分かった。
権力による統制がなされたことが結果として慣習に繋がっているよ。
それまでは無かったものだ。
死者に対しては、もっと自由に信仰されていて個々にやり方は委ねられたものだったよ。
私: 宗教的儀式や行事は、政と繋がっているから、いかにして民衆を統括し易い状況を作るか?
ということが背景にあって、一部の者たちにとって都合よく指導がなされたものだから、
すべてが権力者による圧力と洗脳が元になっているんだよな。
母: あなたはよくそのことを知っていたね。私は死んでから過去の時代に行って見聞きして来て、
ようやく理解が出来たのに、あなたは誰から教えてもらったの?
私: 過去の時代に意識を連れて行ってもらい見聞きさせてもらったり、
指導靈や色々な靈人の方々に日々教えてもらったんだ。
今でも色々な存在からずっと指導は受けているよ。新しくお袋もその一人に入るからね。
母: そうだったのか。死んでから分かることがたくさんあり過ぎて、
生きていた時の常識が壊れてゆくようだ。
虚構の世界で操られていたような重苦しい気持ちになったよ。
知れば知るほど奇怪な世界に見えてくるね、不思議だな。
私: 洗脳が解けてようやく真理の目で見れるようになったということだな。
それは本来なら、生きている時に目覚められたら、もっと良かったんじゃないか?
母: そうだね。そうしたらだいぶ違う人生を歩んだだろうね。
あなたがそういう生き方をしているでしょう。当然、周りと話が合わなくなると思う。
それでも、あなたが言っていることの方が本当な訳だから、その視点から視ると、
みんなが騙されている可笑しな世の中だと思えてくるね。
私: そう思うだろう。
言わないで生きる生き方をしていた時期もあったけれども、やはりそれは自己否定に繋がるし、
自身の存在意義を過小評価しているように感じられたから、
少しでも真理を知ってもらい本来あるべき世の中になってほしいと思って、
変人奇人扱いされようが真実を伝える生き方を俺は選んだ訳さ。
己の体験と得た知識を隠し生きることは偽善行為だと悟ったから、
ありのままの自分を先ずは自分が受け入れ、そして堂々と人々に伝える!と
ようやく葛藤の末に決意できた。
母: そうだったのか。それを理解してあげられなかったな。
あなたはただの変わり者だと決めつけて、
親として、そのことには触れない関わり方をしてしまった。
生前の私は、私が間違っているとは思えなかった。
ごめんね。
私: 大丈夫だよ。世の中は否定する側の方が主流だから、当然仕方ないことさ。
母: 長いものに巻かれる生き方は、楽かも知れないけれども、偽善の生き方だと思う。
真理から目を背け人の顔色ばかり気にして自分を偽ることは、
結局は後悔することにも繋がっていると思う。
だから、あなたがその生き方を選べたことは凄いことだと今は思うよ。
親としてというより、人として偉いと思う。大したもんだ。
私: 生前はあまり褒められたことがなかったらから、嬉しいねー。
理解してくれてありがとう。これからも良き理解者として関わり続けてほしいな。
母: はい、分かりました。あなたが本当にちゃんとしていることが分かったから、
協力は惜しまない。こちらの世界も可笑しいと思うことがあるから、私なりに伝えてみるかな。
みんな洗脳されたままだと思うから。
私みたいにこっちにいて家族の側で出来ることをしてあげたらいいと思うんだよね。
私: そうだな。
病治しとか気付きを促すとか靈人には色々出来ると思うし、
生きている者からすればとてもありがたいことだと思うよ。
極楽浄土にいかなければ、未浄化靈として彷徨い続けることになるから、
みんなで読経して早く成仏させこの世に関われないようにしなければならないとする考え方そのものは、やはり洗脳だし間違っていると思う。
但し、悪さをするような邪靈に対してだけは、指導を促し行くべき処へ連れていってもらうことは、靈界と現界の秩序を護るためには必要なことだとは思う。
母: そうだね。
私自身は未浄化靈だという罪悪感は全くないし、悪いことをしようとも考えつかないから、
それを否定されて「こちらに来なさい」と言われることは理不尽だと感じている。
こっちにも否定的なことを言う方々がいるからね。
私: そうか。靈界も民衆の洗脳を解くことが課題なんだな。
今回はお袋に、初盆を迎えてみての感想を聞かせてもらったけれど、
お盆だから家に帰る帰らないという話そのものが誰かによって作られた慣習であり、
靈人の方々でさえも洗脳されたままの状況があるということがはっきりしたよ。
母: あなたが伝えてゆくことで変わってゆくんじゃないかな。
生きているときの景色とさほど変わらないし、三途の川も無いし、六文銭も渡し船も嘘だし、
地獄も鬼や閻魔様も居ないし、すべてが人の想像によって産み出された縛られた歪んだ世界だったことが、私もようやく分かった。
だから、お陰様で恐怖心が払拭されたよ。
ありがとうね。
私: いやいや、こちらこそありがとう。
話が出来るから淋しさが軽減される。やはり、こうして話が出来るということは、とてもありがたいことだとひしひし思う。
でなければ、数年間は悲壮感の中で無気力となり、音楽活動も止めて暗い人になってたかもしれないと思う。
靈媒体質ゆえに色々と辛いことはあったけれど、今は靈媒師で俺は良かった!
本当に良かったと思うな。お袋の姿も見えるし、声も聞けるし、話をし合える。
とても幸せなことだよ。本当にありがたい。俺に付き合ってくれてありがとう。
母: 大丈夫。心配しなくていいから。私が出来ることはやるからね。悪いように考えないこと。
こっちのことはあまり気にしないで。
私: お盆中は、色々な人が声をかけてきて忙しいと思うけれど、また落ち着いたら教えてくれ。
母: はいはい。ではまたね。
2018.8.14 神人 拝
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